【相談事例】相続放棄した者に対して遺留分請求できるか?

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ご相談者属性

70代(男性)

ご質問

父が亡くなり、相続人は私(Aさん)と姉(Bさん)の2人です。

遺産は少額の預金だけでほとんどありませんでした。

姉(Bさん)は相続を放棄しましたが、姉は父が死亡する5年前にマンションの生前贈与を受けています。

マンションの生前贈与について姉に遺留分侵害を請求できますか?

弁護士による回答

遺留分請求は、相続人に対する生前贈与か、相続人ではない者に対する生前贈与かで、対象に違いがあります。

本件では、姉は相続放棄していますので、「相続人」ではなく、「相続人以外の者」として取り扱われることになります。

相続人以外の者への生前贈与は、死亡する前1年以内のものが遺留分計算の対象になります。また、贈与者と受贈者が遺留分権利者に損害を与えることを知っていた場合は、1年より前でも対象となります。 

本件のご相談は、死亡する5年前に生前贈与がなされていますので、「死亡する前1年以内のもの」という要件はあてはまりません。

そうなると、贈与者と受贈者、つまり、生前贈与の際に父と姉(Bさん)がAさんに損害を与えることを知っていたことを証明できないと、マンションの生前贈与について遺留分侵害額請求をすることができないことになります。

なお、もしBさんが相続放棄していない場合には、「相続人」なので、死亡する前10年以内の生前贈与は、父とBさんの認識にかかわらず、遺留分の対象になります。

執筆者情報

菅野亮
菅野亮
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