【相談事例】ほとんどの財産が生前贈与されていた

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ご相談者情報

70代 女性

父親が死亡し、相続人としては後妻、相談者とその兄弟が4人がいる。

ご質問

父親が死亡したのですが、どうやら、自宅や預金などの財産がすべて後妻に生前贈与されているようなのです。

後妻は財産の内容を開示してくれません。

私は全く遺産をもらえないのでしょうか。

弁護士による回答

「遺産」は死亡時の財産を意味しますので、財産のほとんどが生前贈与されてしまうと、遺産は残っていないことになります。

しかし、一定の相続人には「遺留分」という権利があります。

生前贈与された財産のうち、以下の財産は遺留分の計算で考慮されます。

・相続開始前1年間に行われた生前贈与

・遺留分権利者を害すると知って行われた相続開始1年以上前の生前贈与

・法定相続人に対して行われた相続開始前10年以内の生前贈与

本件では、まず、どのような財産が生前に後妻に贈与されたのか調査する必要があります。

預金は、相続人であれば金融機関にて取引履歴を開示してもらうことができます。

自宅については、法務局で登記事項の情報を調べれば、生前贈与された時期がわかります。

調査により、生前贈与された財産が把握出来たら、遺留分の計算を行い、請求できる金額を確定します。

なお、遺留分の請求は、相続の開始と遺留分侵害の事実を知ったときから1年以内に行う必要があるので、注意が必要です。

最後に

本件のように、遺産に関する情報をなかなか開示してもらえないことはよくあります。

遺産の調査は弁護士が代理人として行うことも可能ですので、お悩みのある方は当事務所に御相談ください。

執筆者情報

菅野亮
菅野亮
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