遺言が古く記載のない財産があり遺産分割協議を行った事例

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依頼者情報

依頼者:   妻(後妻)

被相続人:  夫

相手方:   前妻の子2名

争点別:   遺産分割協議 特別受益

遺産額:   約3000万円

遺産の種類: 預金、マンション一室、株式、ゴルフクラブ会員権

相続人の関係:前妻の子2名

解決期間:  1年10カ月

 

 

事案の内容

 自筆証書遺言があり、相手方に弁護士が就いていて受任通知が来ていたことで当事務所に相談にいらっしゃいました。

 

当事務所の活動内容

 まずは家庭裁判所に遺言の検認申立てを行いました。その結果、かなり古い遺言(15年ほど前)で財産の内容が変わってしまっていること、記載が正確ではなく財産の誤記があることがわかりました。

さらに相手方から、依頼者が被相続人から多額の送金を受けていて特別受益に該当する、被相続人の預金を勝手に引き落としている、との主張がありました。その主張に対しては、単身赴任中の生活費であり特別受益ではないこと、被相続人が預金を管理していたため勝手な引き出しなどしていないことをしっかりと反論を行いました。

 

結果

結果としては、遺言に記載されている範囲のみ適用する一部遺言の形を取り、記載のなかった財産については、墓じまい等に関する費用は認めたうえで、法定相続分のもとに分けることに決まりました。

 

事件処理のポイント

  今回の事件は遺言書に記載のない財産や、財産の誤記があり、改めて相続人間で遺産分割協議をする必要が生じたことです。

  相手方の特別受益の主張には反論をした上で、基本的には法定相続分での分割をして、祭祀承継者に墓じまい等に関する費用を支払うことにして解決しました。

執筆者情報

菅野亮
菅野亮
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