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遺産分割でもめてしまい、下記のような悩みはございませんか
相続が「争族」と表現されるほど、遺産分割を巡る争いは多くのご家庭で発生しています。特に、相続人の人数が多い場合や、相続財産に不動産・預貯金・株式など性質の異なる資産が含まれている場合には、感情的な対立が表面化しやすいものです。例えば、「兄弟の一人だけが生前贈与を多く受けていて不公平だ」「不動産を誰が相続するのか決まらず話し合いが進まない」「一部の相続人だけが遺産を独占している」といった相談は後を絶ちません。
さらに、被相続人(亡くなった方)が遺言を残していなかった場合、相続人間の意見の食い違いは一層大きくなります。相続手続きは時間が経過するとより複雑化する傾向があり、感情のもつれから修復不能な対立に発展することもあります。相続争いに直面している方にとって重要なのは、感情論ではなく法的な根拠に基づいた「取り分」を主張し、冷静かつ戦略的に交渉を進めることです。
このような局面において、自分の権利を守りつつ最大限の取り分を確保するためには、早い段階で弁護士に相談することが不可欠です。弁護士は、遺産の範囲の確定、生前贈与や特別受益の有無、寄与分の主張といった専門的な視点からアドバイスを行い、交渉や調停・審判での代理を担います。
不公平な遺産分割案を提示されている方へ
相続人間で話し合いが進むとき、しばしば「誰かに偏った不公平な分割案」が提示されます。例えば、預貯金を特定の相続人だけが取得する一方で、不動産を他の相続人に押し付けるような案や、十分な理由もなく、「あなたの取り分は少なくなるべきだ」といった一方的な主張がされることもあります。
しかし、民法には相続人の取り分として「法定相続分」や「遺留分」があり、一方的にこれらを無視した分割案は基本的に認められません。仮に、他の相続人が強硬な態度を示したとしても、法的な基準に照らして交渉すれば、自身の正当な取り分を主張できます。
また、不公平な遺産分割案を受け入れてしまうと、将来にわたり不満を抱える結果になりかねません。合意した内容は原則として取り消せないため、納得できない案に署名・押印する前に弁護士へ相談することをお勧めします。
公平・平等な遺産分割を実現したい方へ
公平な遺産分割を実現するためには、以下のような観点から検討が必要です。
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相続財産の範囲を確定すること
まず、遺産に含まれる財産を正確に把握する必要があります。被相続人名義の不動産、預貯金、株式、保険金のほか、借金や保証債務などマイナスの財産も把握する必要があります。
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特別受益・寄与分の調整
特定の相続人が生前贈与を受けていた場合、それを遺産に持ち戻す「特別受益」の調整が必要です。また、親の介護や事業承継などで貢献した相続人は「寄与分」の主張ができる場合があります。
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遺留分の侵害への対応
仮に遺言があった場合でも、一定の相続人には最低限の取り分(遺留分)が保障されています。侵害された場合には「遺留分侵害額請求」によって回復を図ることが可能です。
遺産分割を弁護士に相談するメリット
遺産分割において弁護士へ相談するメリットは大きく分けて3つあります。
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専門的知識による正確な主張
相続に関する法制度は複雑で、見落としがちなポイントが多く存在します。弁護士が関与することで、適法かつ戦略的な主張が可能になります。
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相手との交渉・調停代理
相続人同士の直接交渉は感情的になりやすく、かえって紛争を長引かせる原因となります。弁護士が代理人として交渉することで冷静なやり取りが可能となり、調停や審判でも的確に意見を主張することができます。
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心理的負担の軽減
相続争いは精神的ストレスが大きく、日常生活や仕事に支障を来すこともあります。弁護士に任せることで、当事者は直接の交渉の負担を軽減することができ、安心して本来の生活に専念できます。
まとめ
すでに相続争いが発生している場合、感情的な対立を避けつつ、法的に正当な取り分を主張することが極めて重要です。不公平な遺産分割案を受け入れる前に、必ず弁護士へ相談し、専門的なサポートを受けることが、結果的に時間や費用を節約し、納得できる解決につながります。
当事務所では、相続争いに関するご相談を数多く取り扱っており、依頼者の権利を最大限に守る解決策を提案しています。相続争いでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
執筆者情報

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当サイトでは、相続問題にまつわるお悩みに対して、弁護士の視点で解説をしています。北海道札幌市で、「迅速な解決」を大切に代理人として事件の解決に向けて取り組んでいます。
初回相談は無料でお受けしておりますので、お悩みの方は、お一人で抱え込まず、ぜひ一度相続に注力する弁護士にご相談ください。
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